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「札幌本道」の開削

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明治6年 「札幌本道」の開削と清田地域

 明治6年「新道出来形絵図從室蘭札幌 全三十五冊」より  手書き 彩色

(北海道大学北方資料室 所蔵)

 三里川と三里塚の里程標と三里川の橋 <橋は、長さ4間・幅2間1尺・土橋>

1.「札幌本道」のこと
 「札幌本道」は、開拓使が本道の開拓を進めるために開削した本格的な道路です。明治4年9月に計画を立て、明治5年3月工事に着手し、明治6年6月に竣工しました。
 函館近郊の亀田村の一本木から、森村(森港)に至り、森村から海路でトカイモイ(室蘭)に渡り、トカイモイ(室蘭)より苫小牧・千歳を経て札幌の豊平橋に至る道路でした。

「北海道新道一覧雙六」より

亀田・森間11里余(1里は約4km)、室蘭・札幌間34里余、総程45里余(森・室蘭間の海路は12里余)の道路で、室蘭を基点にして札幌に向っていたため、別称「室蘭街道」とも呼ばれました。

「北海道新道一覧雙六」より

道路の大小の河川に橋が架けられ、路幅は宿駅等人家がある所を8間(約15m)、山道を5間(約9m)としました。また、一里(約4km)ごとに「里程標」も設置されました。

 

2.「札幌本道」の予備工事と本工事
 予備工事について「開拓使事業報告」より

(年紀)<明治>五年  (工事区分)開削  (國)石狩  (郡区)札幌
(地名)豊平川ヨリ島松府迄
(間数) 長 一二,〇〇〇間〇〇   幅 三間〇〇
(起業)四年九月(竣功)五月    (経費)二五〇円〇〇〇

 「札幌本道」の計画のあった明治4年9月に、早くも豊平川から島松までの開削に着手しています。新たな道の特定と3間巾での道路の試行としての工事であったと思われます。
 「開削」としているので、「札幌越新道」を拡げた事にはならないと推測します。竣功が明治5年5月ですから、「札幌本道」建設を見通して、幅3間の道路の「開削」工事を直ぐに進めていたと言えます。(3間巾では、未完成な道路となります。)

 「札幌本道」は、明治5年中に工事を終える予定でしたが、諸事情により翌年の明治6年まで伸び、未工事の島松・札幌間の開削を行い、明治6年6月に全面開通しています。

 本工事について「開拓使事業報告」には、次のように記しています。

〇札幌本道開鑿
明治四年九月業ヲ起シ同六年六月竣工ス其路線渡島國亀田郡亀田村字一本木ニ起リ七重峠下等諸村ヲ過キ森村ニ至リ海ヲ越エ室蘭鷲別千歳等ヲ経テ札幌豊平橋ニ達ス總程四十五里有余併テ室蘭港ヲ開キ森村埠頭ヲ築キ、銭函新道ヲ修補ス(事ハ前ニアリ)
其費八十四萬三千円余トス今其顛末概略ヲ叙ル左ノ如シ  (以下略)

 

3.完成した「札幌本道」の補修工事
 「開拓使事業報告」には、その外にアシリベツ地区に関係した道路工事として次の様な補修工事が行われた記録があります。

(明治)六年   (工事区分)修理   (國)石狩   (郡区)札幌
(地名)厚子別ヨリ島松驛迄
(間数) 長 三九一間〇〇     幅 三間三五
(起業)十月(竣功)十月     (経費)一一六円二八五

 上記は、「厚子別」より「島松驛」迄の道路修理工事です。明治6年6月に竣功したといっても、不備な箇所があって再び改修工事したと思われます。厚子別は(アツシベツ・アシシベツ)で、厚別(アシリベツ)のことです。

4. 三里川の傍に三里塚の「里程標」の設置
 三里川の側には、札幌より三里であることの里程標(一里塚)が建てられました。
 近隣では、望月寒川の側に一里塚、吉田川とラウネナイ川の中間辺りに二里塚、大曲の柏葉台団地付近に四里塚、輪厚に五里塚、島松に六里塚が設置されました。

5.開拓使の廰舎の完成

「北海道新道一覧雙六」より

 開拓使庁舎の建設には、外国人ホルトが設計に当たりました。1872年(明治5年)7月に、現在の赤レンガ道庁の北側に敷地を取り着工し、翌1873年(明治6年)の7月に上棟式を行い、明治6年10月29日に竣工しました。

 明治6年「新道出来形絵図從室蘭札幌 全三十五冊」より  手書き 彩色

(北海道大学北方資料室蔵)

 「阿鹿別」(アシシベツ)の厚別川の橋 <長さ5間・幅2間1尺・板橋> です。
 橋には欄干が設けられているのがお分かりになると思います。
 「四千百五十二」の表示は、工事区間を表しています。
 「札幌本道」の工事は、区間を区切って、業者が請負い道路の造成をしました。

記:きよた あゆみ

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