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札幌越新道の開削

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安政4年 「札幌越新道(千歳新道)」の開削

1.「札幌越新道(さっぽろごえしんどう)」(千歳越新道)について
 江戸末期の安政4年(1857年)に、銭函と千歳の間に「札幌越新道」が開かれました。
 それまでは、勇払から水路で美々まで、美々から陸路2里(8km)を千歳まで、千歳から水路で石狩までというルート(千歳越)で、太平洋から日本海へ出る事が出来ました。
 しかし、長い冬期間は積雪のためにそのルートは使えませんでした。
 そこで、箱館奉行の命によって各場所請負人が道路を開く事となりました。

<下図>清田地区の「札幌越新道」のみち
      点線‥… のルートです。
    左が札幌方面、右が千歳方面です。

「開拓使事業報告」の図面より

(上がほぼ東です。)
実線 ━━ は、
明治6年に造られた「札幌本道」です。
現在の旧国道36号線に当たります。
真ん中の「ホロ厚別川」は、あしりべつ川です。

2.「札幌越新道」を現在の清田地区に当てはめてみます。 茶色の実線です。


「札幌越新道」(千歳新道)は、だいたい次の様な箇所の辺りを通っていました。
「第一高等学校付近」→「福住駅」→「札幌ドーム」→「北海道農業研究センター」→「札幌国際大学付近」→「厚別川」→「札幌市立真栄中学校付近」→「つみき幼稚園付近」→「旧国道36号線・三里川」
直線ではなく、曲がりの多い道となっています。

3.道路の幅は2間(3.6メートル)の道づくり
 夏場は、木々が生い茂り1間(1.8メートル)程になったという事です。短期間に造られた道路なので、ほとんどが「けもの道」(鹿道)だったと思われます。

 当時、北海道には多くの鹿が生息し、群れをなして草場を求めて移動していました。移住した人々は、うっそうとした森林の札幌周辺で、新しく道路を造る事はたいへんでした。
 長い年月をかけて踏み固められた歩き易い道、急斜面はもちろん、湿地を避け、川も渡り易い箇所を選んでのけもの道(鹿道)がありましたから、その道を利用したのです。

4.月寒村(あしりべつ・清田区を含む)の川
 月寒村には、多くの川がありました。
 月寒(つきさっぷ)川・うらうちない川・ラウネナイ川・吉田川・トンネ川(トンネウシナイ川)・清田川・厚別(あしりべつ)川・二里川・三里川(ラウネナイ川)、その支流などがありました。
 むかるみを避け・急流などの危険の箇所を避け、川を渡ることだけでも苦労したことでしょう。
 けもの道(鹿道)は、それらを回避しての道であったと思います。

5.道路づくり(札幌越新道)をした人たち
 道路づくりは、石狩詰定役飯田豊之助・雇松浦武四郎の助言によって、場所請負人(蝦夷地・北海道で行われた場所ごとに商売をする人)が区間を決めて行いました。

 〇銭函(ぜにばこ)~星置(ほしおき)間  小樽場所請負人  恵比寿屋 半兵衛
 〇星置(ほしおき)~島松(しままつ)間  石狩場所請負人  阿部屋 傳次郎
 〇島松(しままつ)~千歳(ちとせ) 間  勇払場所請負人  山田屋 文右衛門

 そして、この道路には里程標(一里塚)が設けられました。
 また、豊平川の渡守(わたしもり)として志村鉄一(豊平区側)が、その後、吉田茂八(中央区側)がその役目に就きました。

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 江戸末期には、「札幌越新道」(千歳越)の他にも、北海道の様々な箇所で道づくりが行われました。その中でも、この道は札幌本府にとって重要な道となりました。

 その後、時代は明治となり、明治2年(1869年)7月には『開拓使』が置かれ、札幌建府のために役人や移住者などが「札幌越新道」を通る事となりました。
明治3年12月 清田の地の「札幌越新道」に、「休泊所」が設置される事となります。

<下図>「明治七年十一月編製 札幌郡各村地圖」部分  船越長善画
      (上が南側です)

(北海道大学北方資料室 所蔵)

 「ノツホロ・アシヽヘツ・シツキサフ・月寒村・モツキサフ」と記してあります。
 朱線の上方が「札幌越新道」で、下方が明治6年完成の「札幌本道」です。
 「アシヽヘツ」は、「アシリベツ」の地域を指しています。
 厚別川から三里川への道が明確でなかったのか、点線で描いています。
 朱の点は、移住民が開墾を始めた家屋一戸を表しています。

記:きよた あゆみ

 

 

 

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