あしりべつ郷土館(札幌市清田区清田1条2丁目、清田区民センター2階)で10月10日(木)、「郷土の歴史と懐かしの歌」が開かれ、戦後の歌謡界の大御所、島倉千代子さんの話や、懐かしの歌をアコーディオンの伴奏でみんなで歌う「青春の歌声喫茶」で楽しみました。

お話しする川島さん(右)と園部さん(左)

 これは、あしりべつ郷土館と歌声ボランティア「ふれあいサポート」(園部真人代表)が本年度から偶数月の第2木曜日に開催している催し。

多くの人が詰めかけた

 今回は、あしりべつ郷土館運営企画委員の川島亨さんが「島倉千代子さん―昭和のあの時代、その歌声に多くの人が励まされた」と題して、島倉さんの映像を交えてお話しました。

 島倉千代子さん(1938年―2013年)は昭和30年(1955年)に「この世の花」でデビュー。「東京だョおっ母さん」(昭和32年)や「人生いろいろ」(昭和62年)など数多くのヒット曲を世に出しました。

島倉千代子さん

 最も活躍したのは昭和30年代~40年代。歌謡曲の黄金期と言われたこの時代にあって、昭和32年から昭和50年まで、紅白歌合戦の紅組トリは美空ひばりさんと島倉千代子さんの2人で19年連続独占しました。

 それは日本の高度経済成長期と重なり、当時、東京の下町で後援会長を務めた人は「後援会員や当時のファンは集団就職で上京してきた若者が多かった」といいます。

 「島倉さんは、社会の片隅で高度成長を支えた人たちを励まし、そして彼らから島倉さん自身も支えられ歌い続けたのではないか」と川島さんは話しました。

 当時からのファンの方は高齢化していますが、今でも東京や大阪などでファン交流会が行われているといいます。

 また、9月12日に清田区の厚別(あしりべつ)神社例大祭で演奏会を行った東京大衆歌謡楽団の様子を映像で紹介しました。東京大衆歌謡楽団は昭和初期から昭和30年代までの懐かしの歌謡曲を歌うバンドです。

青春の歌声喫茶

 続いて、ふれあいサポートの園部さんの司会進行とアコーディオン奏者・立石功さんの伴奏で、島倉さんや美空ひばりさんの歌をはじめ懐かしの歌謡曲の数々をみんなで次々と歌いました。そして、ラストはいつものように「高校三年生」をみんなで高らかに歌い、エンドとなりました。

立石さんのアコーディオン演奏

 この日、あしりべつ郷土館には30数名が集まり、昭和の道具類が並ぶレトロな館内で、たっぷりと昭和歌謡を楽しみました。

 次回の「郷土の歴史と懐かしの歌」は12月12日(木)10時30分から行います。戦後まもなく里塚の青年が創った「里塚小唄」のお話と歌声喫茶を行います。

「ひろまある清田」から転載